パレード

「悪人」の原作者による小説を、行定勲監督が映画化。DVD借りてきた。
冒頭、連続通り魔事件が報道されて、ミステリーなのかなと思いきや、なんとも不思議な物語だった。

ルームシェアってのが今流行ってるらしいが、あんな風に年頃の男女が一緒に住んでしまうなんて、実際あるのかね。男目線で見てしまうけど、同居人が香里奈や貫地谷しほりだったら、魅力的すぎて困る。映画なので女優を使うのはわかるが、妄想しないで済む程度の人じゃないと、今度は手を出さない男に共感できなくなるわ。

まあそれは必死でさておくとして、この4人の会話が聞いてて飽きない。特に小出恵介は最高。彼の台詞回しで何度か爆笑してしまった。あまりに可笑しくて、DVDリピートしちゃったもんね。今まで注目したことがなかったけど、素晴らしいセンスの持ち主だ。これからは期待して彼の作品を観ることにしよう。

貫地谷しほりも、独特のゆる~い感じが好印象。あんなかわいいのに無防備で、いつもその辺をスエットで歩き回ってる。無職なのに職探しもせず、常にヒマを持て余してる。それもすべてテレビ俳優の彼の電話を待っているから。本人は恋する乙女気分なんだけど、傍目から見れば都合のいい女だ。

オカマバーに入り浸る酒癖の悪い女に、香里奈をキャスティングした人は天才だ。いつも美人役で数々のドラマに出てきた彼女なのに、あんな金髪のガラワル女がハマるとはね。画面からも酒臭さが漂ってきそうだった。子供時代のトラウマに今も悩まされ、夜中にひとりでレイプビデオを観て心を静めるという、かなり屈折した役どころを、気負わず自然に体現していた。

最年長の藤原竜也は、ジョギングが日課の健康的サラリーマン。英語がペラペラで仕事もできて、この4人の中では一番まともな社会人だ。まあ、そういうやつに限って裏に何か隠してるもんで、案の定通り魔の犯人はこいつだった。ラスト近くの凶行、あれ絶対相手死んでるぞ。ついに殺人までやらかしてしまったか。

逆に一番怪しく見えたのが、途中から勝手に居候を始めた林遣都。彼は「バッテリー」のさわやか球児のイメージしかなくて、こんなチャラチャラした男娼役には衝撃を受けた。でもこういうのもこなしちゃうんだな。またまた、彼に目をつけたキャスティング担当に三ツ星を進呈したい。

5人それぞれが、それぞれの悩みを持っている。でもあの共同部屋には持ち込むのは、そう大きくない問題だけ。本当の心の闇は隠したままだ。なぜなら、5人にとってあの部屋はとても居心地がいいから。それを「うわべだけの関係」と言うのは、逆に安易だ。人は誰しも、ああいう場所を求めてるんじゃないのかな。それを求めて彼氏や彼女を作ったり、結婚して家族を作ったりするんだろう。でも、それがうまくいくかどうかの保障なんてない。他人同士が一緒に暮らすのって、よっぽど何かがないとうまくいかないことの方が多いと思う。

今、身の回りの人間関係で悩んでいる人には、あの部屋が天国に見えるかもしれない。だって、犯罪者だってそこでは糾弾もされずに、旅行の話ができるんだから。これはすごいことだわ。良し悪しは別にして。

なぜこの話のタイトルが「パレード」なんだろう。読んでないのでわからないが、原作には書いてあるんだろうか。思うにパレードって、何も考えずに明るく行進するわけだから、まさにあのリビングの状態を示しているのかも。パレードを抜けると、そこにはいろいろきつい現実が待っている。でもいつまでもパレードしてるわけにはいかないよね。いつかどこかで抜ける時が来る。彼らの生活に終わりが見えていたのも、つまりはそういうことなのかな。

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子供の頃から映画が大好き!いっぱい観てきたつもりですが、まだまだ勉強不足です。毎日映画だけ観て暮らすのが夢。


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