フローズン

スキー場のリフトに男女3人が取り残される、雪山版「オープン・ウォーター」。DVD借りてきた。
道産子であるにも係らず、実はスキーが滑れない。小学校の頃はスケートオンリーだったのよね。大学の裏山でスキー授業はあったけど、初心者だというのにこぶでジャンプまでさせられて、以降トラウマに。「なんで北海道生まれなのに」と意外な顔をされた場合は、「ニホンジンすべてがカラテをやるわけじゃない」と問題のすり替えをすることにしている。

でも幸いなことに、この映画においてスキー経験の有無はあまり関係ない。あんな寒くて暗くて高くて不安定なところにポツンと置き去りにされたら、どれだけ恐ろしいかは容易に想像できる。

恐怖のリフトに乗ってしまったのは、イケメンボーイのダンとその彼女パーカー、ダンの親友ジョーの3人だ。仲のいい3人かと思いきや、パーカーとジョーが一触即発の雰囲気で、観ていて困った。男同士の楽しみに女が割り込んでくるのもイマイチだが、親友の彼女に当たるのも大人気ない。挟まれたダンも途方に暮れるだろう。

そんな3人を襲う災厄。リフトが止まったのは日曜の夜で、このままだと金曜日まで動かないし誰も来ない。何もしなければ寒さで死ぬ。何とか助けを呼びに行かなければならない。よし、ボクが行こう!と飛び降りたのはダン。

でも相当高いのね、リフトって。ランディングの衝撃で、両足の骨が折れて飛び出るほどの重傷を負ってしまう。もちろんまったく動けず。さらには泣きっ面に蜂ならぬ、足折ってオオカミという極限状態。一度は追い払ったものの、二度目の攻撃でダンは腹を空かせたヤツらのエサに。ダンの最後は、肉を食われて血がドクドク流れる音声だけで表現されていた。あれで画まで見せられたら卒倒するね。

ダンの死をムダにしたくないと、ワイヤーをつたって支柱へ向かうジョー。手袋は擦り切れ、手のひらは深い傷だらけ。それでもなんとか支柱にたどり着き、オオカミを撃退しながら斜面を下っていく。助けが来るのを待つパーカー。

でもなかなか来ないのよ。イヤ~な予感が画面を覆う。凍傷で顔面も手のひらも血だらけのパーカー。さらにはリフトのネジが外れて、そのままドーンと落下してしまう。でもケガもなく済んでよかった。這うようにしてジョーの後を追う。

そのジョーは、やっぱり途中で肉片と化してました。オオカミが食事に夢中になってるそばを静かにすり抜けると、やがて車の走る道路にたどり着く。通りすがりの車に助けられて、一件落着。

リフトに取り残されるという設定だけで、どうやって90分持たせるのか疑問と不安があったけど、結構のめりこんで観てました。特に後半は身を乗り出してモニターに食らいついてたし。

シンプルで骨太な恐怖を疑似体験させられ、その緊張感は相当のもの。脚本も書いたアダム・グリーン監督は若干35歳の新鋭。尊敬するのはスピルバーグというから、今後の活躍も期待できる次世代の才能だ。

ダンとパーカーを演じた役者は初見だったが、ジョーはどこかで見たことある。後で調べたら、なんとあのアイスマンじゃないの! 氷を自在に操るX-メンが、冬山であんな目に遭うなんて(笑)。あの頃と比べて、顔が縦に伸びたな。少年の面影はもうないね。

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子供の頃から映画が大好き!いっぱい観てきたつもりですが、まだまだ勉強不足です。毎日映画だけ観て暮らすのが夢。


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