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クロッシング

アントワン・フークワ監督十八番のハードなコップ・ストーリー。DVD借りてきた。
3人の警官の物語が並走する展開。それぞれ抱えてるものがあまりに重い上に、フークワ監督らしく笑いや息抜きは一切なしなので、観ていて結構疲れた。

喘息の妻の体を苛むカビくさい家から引っ越したい。そのための資金捻出に四苦八苦する麻薬捜査官サル。仲良く話していた男を突然撃ち殺して、金の入った紙袋を強奪するオープニングには、さすがに驚かされた。やってることは完全に悪徳警官。しかし、家族思いだったり、同僚に見咎められて盗みをやめたり、その内面までは真っ黒じゃないのが救いか。

サルを演じたのはイーサン・ホーク。「トレーニング・デイ」の後日談みたいで、まるでデンゼル・ワシントンを見習ったかのような役柄だった。善悪両面の顔を持つこういう難しい役どころ、彼ほどうまくこなす役者はいないんじゃないかと思わせる熱演でした。

初めはヤクの売人かと思いきや、組織に深く食い込む潜入刑事だったことがわかるクラレンス。長い期間のアンダーカバーライフのせいで、裏社会の人間にシンパシーを感じてしまっている。「もう限界、降ろしてくれ」と頼んでも、警察は警察の都合でしか動こうとしない。めっきり老けたエレン・バーキンに、命の恩人を売るよう指示され本気で迷う。

真面目なルックスで悩める潜入を演じたのがドン・チードル。気弱な感じも受けるので、悪人に見えないのが難点だが、彼は彼なりに苦労して今の立場を築いたんでしょう。連絡係のウィル・パットンに食ってかかる姿がかわいそうで仕方なかった。

3人目は定年まであと1週間という警官エディ。誰かの役に立ちたいなんて全然思わない事なかれ主義者で、これまでもさほどの功績はない様子。同僚からは役立たずとなじられ、新人からは臆病者とののしられる。そのうっぷんを晴らすために、黒人娼婦の部屋に足しげく通い、股間に口攻撃を受けながらああだこうだと愚痴をこぼす。自殺願望もあるようで、何とも情けないおっさんだ。

こんな男を演じたのが、なんとあのリチャード・ギア。これまでのフィルモグラフィでは考えらない小物ぶりに眼を丸くした。いやあ、こんなギアさま見たくなかった。

バッジ召し上げで秋風吹く心を癒してもらおうと娼婦の家に行けば、早く着きすぎて先客と一戦交えてる場面にぶつかってしまう。で、終わるまで外の階段で待ってるのよ。もう見てられません。さらに何を勘違いしたか娼婦にプロポーズまでしてしまい、冷たくあしらわれて何もせずに追い出されちゃう。ひどい、本当にひどい。共感する部分もあるけど、こうはなりたくないと思う気持ちの方が強い。チャレンジしたな、ギアさま。

邦題の「クロッシング」が示す通り、3人の運命はクライマックスで交差する。ブルックリンで最も犯罪の多い地区に吸い寄せられるように集まる3人の男たち。さあ、どんな風に絡み合い、どんな運命のいたずらが起こるのかな?

・・・そんなに「クロッシング」しなかったね。すごく期待していたので、思いっきり肩透かしを食らった。

支払い期限目前であせったサルは、ガサ入れ予定の部屋に勝手に踏み込んで住人を射殺。大金を見つけて喜んでいたら、別の男に撃たれてあえなく絶命する。

裏社会の親友を殺された恨みを晴らすべく、犯人を見つけてこれまた射殺するクラレンス。彼も銃を撃ちまくってるところを、サルを追ってきた同僚刑事に撃たれて、無念な最期を遂げる。

行方不明の女性が拉致されたのを目撃した退職警官エディは、女が連れ込まれた部屋に突入。拉致した男を射殺して女性たちを救出する。警官じゃなくなってから人を助けることができたとは、これまた皮肉な結果か。

サルの同僚とクラレンスとが一瞬つながっただけで、3人は完全に別々のエンディングを迎えるのよね。これは正直期待はずれだ。もうちょっと何とかできなかったもんかな。ものすごく盛り上がるクライマックスになったと思うんだけど。

それでも、カッコよくない警官たちがもがきあがく姿は見応えがあったし、何といってもギアさまの新境地開拓は衝撃的だった。フークワ監督の狙いがそこにあったのなら、それはちゃんと評価しておきたい。こういう哀しい男たちのドラマは嫌いじゃないので。

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子供の頃から映画が大好き!いっぱい観てきたつもりですが、まだまだ勉強不足です。毎日映画だけ観て暮らすのが夢。


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