地獄の変異

洞窟ものと言えば、同じ年に公開された「ディセント」が印象深い。あっちも白塗りの怪物がうようよ出てきて、迷える女たちを食い物にしていった。こっちも襲われるのがプロかアマかの違いはあれど、基本は一緒だ。洞窟内で変異を遂げた化け物に、ひとりまたひとりとやられていく。
人間ドラマとしては「ディセント」の方が見応えがあり、それがそのまま映画の評価につながっていると思われる。本作でも逃げ道をめぐっての対立はあるものの、それは想定の範囲内だ。大半は死んで数名が生き残るのも、映画としては定石どおり。
何が起こってるのかわからない場面が多いのには、ちょっと閉口した。暗い画面を昼間に観たせいもあるのだが、それだけが原因じゃない。とにかく編集がイマイチ。前後不覚の登場人物たちと同じ気持ちにさせたかったなら成功しているのかもしれないが、もう少し観やすい映画を希望します。
出演者も顔なじみのない役者ばかり。観たことあるのは、「LOST」に出ていた韓国人だけ。他は、名前は聞いたことあっても、何に出ていたかは全然記憶にない。だから序盤は、誰が誰だかわからなくて迷走した。
と、けなし気味に書いてしまったが、もともと高い期待はしていないので、それほど文句があるわけではない。意外に面白かったのは、主役のジャックの扱いだ。
怪物に襲われたジャックは背中に大きな傷を負うのだが、そこから寄生生物が入り込んで、ジャックがだんだん別人になっていくのだ。聴力や嗅覚、動物的な勘が冴え渡るジャックは、冷血動物のようにクールに脱出口めざして突き進む。彼を信じてついていく者もいれば、「仲間が死んでるのにアンタ冷たいよ」と別行動を選ぶ人も出てくる。ジャックについていけば助かりそうなのはわかるんだけど、目つきが完全に爬虫類だもんな。確かに怖いよ。
原題は "The Cave"。これに「地獄の変異」なんて完全ネタバレタイトルつけた配給会社もすごい。まあ「洞窟」とか「ザ・ケイブ」じゃあ、観客呼べないのはわかるけどね。
生き延びたタイラーとキャスリンが別れるラスト。いつやられたのか定かではないが、キャスリンもどうやら寄生されてしまったようで、黒目の形が変形していた。でもちゃんと生きてるので、環境適応能力は高いようだ。雑踏に消えるキャスリンをあわてて追うタイラー。
続編はないとは思うが、あるとしたら、変異を遂げた兄貴を救うためにタイラーが再度洞窟に入るってのはどう? そして再会、葛藤、脱出・・・あら、これって「ディセント2」だな。すみません、オリジナリティがなくて。
そのとおりと思ったら、ポチッ!
人間ドラマとしては「ディセント」の方が見応えがあり、それがそのまま映画の評価につながっていると思われる。本作でも逃げ道をめぐっての対立はあるものの、それは想定の範囲内だ。大半は死んで数名が生き残るのも、映画としては定石どおり。
何が起こってるのかわからない場面が多いのには、ちょっと閉口した。暗い画面を昼間に観たせいもあるのだが、それだけが原因じゃない。とにかく編集がイマイチ。前後不覚の登場人物たちと同じ気持ちにさせたかったなら成功しているのかもしれないが、もう少し観やすい映画を希望します。
出演者も顔なじみのない役者ばかり。観たことあるのは、「LOST」に出ていた韓国人だけ。他は、名前は聞いたことあっても、何に出ていたかは全然記憶にない。だから序盤は、誰が誰だかわからなくて迷走した。
と、けなし気味に書いてしまったが、もともと高い期待はしていないので、それほど文句があるわけではない。意外に面白かったのは、主役のジャックの扱いだ。
怪物に襲われたジャックは背中に大きな傷を負うのだが、そこから寄生生物が入り込んで、ジャックがだんだん別人になっていくのだ。聴力や嗅覚、動物的な勘が冴え渡るジャックは、冷血動物のようにクールに脱出口めざして突き進む。彼を信じてついていく者もいれば、「仲間が死んでるのにアンタ冷たいよ」と別行動を選ぶ人も出てくる。ジャックについていけば助かりそうなのはわかるんだけど、目つきが完全に爬虫類だもんな。確かに怖いよ。
原題は "The Cave"。これに「地獄の変異」なんて完全ネタバレタイトルつけた配給会社もすごい。まあ「洞窟」とか「ザ・ケイブ」じゃあ、観客呼べないのはわかるけどね。
生き延びたタイラーとキャスリンが別れるラスト。いつやられたのか定かではないが、キャスリンもどうやら寄生されてしまったようで、黒目の形が変形していた。でもちゃんと生きてるので、環境適応能力は高いようだ。雑踏に消えるキャスリンをあわてて追うタイラー。
続編はないとは思うが、あるとしたら、変異を遂げた兄貴を救うためにタイラーが再度洞窟に入るってのはどう? そして再会、葛藤、脱出・・・あら、これって「ディセント2」だな。すみません、オリジナリティがなくて。
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そういう意味だったのですね。
ありがとうございました!