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沈まぬ太陽

202分もある上映時間に尻ごみしてしまい、劇場公開時も見逃し、今頃になってDVD借りてきた。
いざ観てみると、それほど長さを感じなかった。これなら早くに観ておくんだった。

ただ、いざ感想を書こうとするとなかなか難しい。いろんなテーマがこの映画には盛り込まれているからだ。なので、原作に即して3つに分けて書くことにする。

<アフリカ篇>
しかしひどいこと平気でするね、会社って。オレも20年ひとところに勤めてるけど、人事の裏側が段々見えてきたのでよくわかる。適材適所なんて言葉、完全に建前だもんな。力を持つ人間の好き嫌いで決まるもの、それが人事だ。

ただ、あそこまで露骨なことしちゃアカンでしょ。カラチ?テヘラン?ナイロビ? どこも戦争やってて治安悪いイメージしかないぞ。海外勤務が当たり前の会社だって、そんなところ連続で行けなんて言わないだろ。

恩地元のモデルとなった小倉寛太郎は、ある議員が国会で日航の不当配転を問題にしたおかげで日本に戻ってこれたらしい。あれがなかったら今度はナイジェリアという噂があったというから、この会社の経営陣の腐りきった思考回路には反吐が出る。

でも多かれ少なかれどの会社でも、こういう汚い話はあるだろう。だから人事は信じられない。

<御巣鷹山篇>
あの事故が起きた時は、まだ高校生だった。12歳の生存者がヘリコプターに吊り下げられて救出される映像は、今でも鮮烈に記憶に残っている。あれから26年経つのか。早いものだ。

恩地が遺族係として奔走する部分は、完全にフィクションみたい。小倉氏は当時、帰国して外回りをさせられた後、またしてもナイロビに支店長として飛ばされていたらしい。この辺を事実に忠実に描くとわかりづらくなるので、原作や映画では変えられている。

ここでも腹が立つのは会社の対応だ。辞任を表明した社長が、ずいぶん時間が経ってからのこのこ現れたら、そりゃ頭にくるわ。「お前、名前も知らんと何がご慰霊や」と水かける気持ちは痛いほどわかる。その社長の濡れたズボンをすぐに拭こうとする行天にも呆れ返る。

この行天という男、初めは恩地と共に会社と戦っていたのに、恩地の左遷を機に経営陣に取り込まれ、その後は「清濁併せ呑む」ではなく「濁濁をごくごく呑む」やり方で出世街道を突き進む。女を使って官僚接待したり、心に傷を持つ愛人を使って遺族会名簿を入手したり、精神的に追い詰めた昔の労組仲間を使って政治家への裏金を捻出したり、その冷酷非情さは悪役映画史に名を残すね。善人面の三浦友和が、ここまでフェイスアップな下種野郎を演じられるとは驚いた。

<会長室篇>
捨てる神あれば拾う神あり。史上最悪の惨事を起こした腐れ企業を再建するために、時の首相が会長として送り込んだ国見。その国見に買われて、恩地は会長室のメンバーとなる。

腐った会社を元に戻すのは容易なことではない。組織を腐らせているのは役員だけではなく、政治家、官僚、御用組合、ブラックジャーナリストなど、あまりに多すぎて底が知れないからだ。いくら国見や恩地が頑張っても、裏で足を引っ張ろうとする連中が多すぎる。

結局、一番の応援者だった首相から最後通牒を突きつけられて国見は辞任。恩地も会長室から出て行くことになるのだが、その後の処遇がまたひどい。またナイロビに行けとはね。会社やりたい放題じゃない。恩地も出るとこ出て、徹底的に戦った方がいい。

なのにこの男、ナイロビ行きを受けてしまうのだ。ここまで我慢するのがいいとはさすがに思えないが、どうやらナイロビが好きになっちゃったみたいね。日本にはない大自然と野生の動物たち、そして「沈まぬ太陽」に魅せられたようだ。

小倉氏は3度のケニア勤務を無駄にはせず、そこで動物学の勉強をして、アフリカ研究家、動物写真家、随筆家として活躍したそうだ。関連著作も多い。アフリカだって「住めば都」なんだろうね。オレも転勤族だからよくわかるわ。

他人から見れば不遇で波乱万丈な人生でも、自分の信念がしっかりしていれば、決して不幸ではない。そんな大事なことを教えてくれる映画だった。

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子供の頃から映画が大好き!いっぱい観てきたつもりですが、まだまだ勉強不足です。毎日映画だけ観て暮らすのが夢。


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