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時をかける少女

2006年のアニメ版に引き続き、仲里依紗が主演する21世紀版「時かけ」。DVD借りてきた。
冒頭、いきものがかりバージョンの「時をかける少女」がかかり、安田成美が芳山和子役として登場する。なので主題歌的にも年齢的にも、これは83年の知世版の続編なんだと認識した。しかし観進めていくうちに、あちこち違和感を感じる事態に。

まず、あかりが和子の実の娘という設定にびっくり。和子は絶対に結婚しないと思っていたからね。知世版のラストはそれを暗示していたし。アニメ版はその辺ファンに配慮したのか、主人公は和子の姪っ子という設定だった。もちろん和子は独身を貫いていた。「魔女」呼ばわりされるのはかわいそうだったけど、伴侶がいるよりはマシだ。

それから、大人になった吾朗ちゃんが出てくるのだが、その苗字が浅倉。え?堀川吾朗大博士じゃないの? しかも醤油屋じゃなくて酒屋になってる。こんな変更したらダメでしょうよ。

さらには、和子と深町くんが出会ったのが72年になっていて、あかりはそれを2年間違えて74年にタイムリープする。どっちにしても今から40年近くも前の70年代だ。これはアカン。リアルタイムで知世版を観たのが中2の時だから、彼らの年齢は自分より1つ上ぐらいじゃないと辻褄が合わない。70年代前半は幼少期だ。これってどういうこと?

もしかして…と思っていたことが確信に変わったのは、和子の呼び出しに応じて深町くんが土曜日の実験室に現れた時。彼は未来における本名を名乗ったのだ。その名も、ケン・ソゴル。

そうか、これは83年版の続編ではなくて、70年代にNHKで初めて映像化された「タイムトラベラー」を元にしてるんだ。ケン・ソゴルの名前は、83年版には出てこなかったからね。もしくは、もっと前の筒井康隆氏の原作そのものを下敷きにしたかだ。(あとで調べてみると、「タイムトラベラー」に浅倉吾朗は出ていないようなので、原作そのものと考えるのが正しいかも)

ならば、とオレは言いたい。安田成美が和子ではちょっと若すぎる。実年齢50すぎの人をキャスティングしないとおかしいでしょ。さらには、名曲「時をかける少女」はカバーしちゃダメ。紛らわしいったらありゃしないわ。

とまあ、知世版を愛するあまり混乱したが、ちゃんと整理がつくと本作は本当によくできている。母の代わりに娘が時をかけるのも自然な流れだったし、時をかける場面も大林版に負けないくらい面白い作りこみだった。目的年月を間違えたのもうまいひねりだし、70年代をナビゲートしてくれるのがSF映画オタクというのも共感しやすい。この脚本家は、原作をしっかり読み込んだに違いない。

さらには、自分と同世代の両親の成り行きを心配するあたり、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」的な面白さもあるし、過去の人物の死ぬ運命を変えようと躍起になる姿は、このジャンルの定番だ。過去を変えることは許されないがために愛する人を失うクライマックスは、身を切られるような辛さに思わず涙してしまう。

ケン・ソゴルが気を利かせて消さずに残した8ミリフィルムで、あかりが涙を流すラスト。なんで泣いてるかわからないけど、涙が止まらない彼女に、オレも一緒に心で泣きました。記憶には残ってなくても、この体のどこかが忘れずに覚えている。これが「時かけ」の醍醐味だ。それをわかってくれてるこの映画は、間違いなくいい映画です。

あかりを演じた仲は、83年版とアニメ版の中間ぐらいを意識して役作りをしたそうだ。このさじ加減がなかなかよい。ふだんは元気がよくて明るいけど、亮太と別れる場面はせつなくて大粒の涙を流す。彼女、すごく美人ってわけじゃないのに、瞬間的に心を撃ち抜く表情を見せるからすごいのよ。いい娘だわ、ホントに。

相手役の亮太を演じたのは中尾明慶。こいつが純朴な映画青年にぴったりで、他人とは思えなかった。SFマガジンは買ったことはないけど、図書館で読んでたっけ。実家に住んでいた頃は、自室に映画のポスターベタベタ貼ってたし。昔は前売り買うと、大体ポスタープレゼントだったのよね。あれ、捨てなきゃよかったな。

16歳の和子を演じた石橋杏奈も注目株だ。清楚で頭良さげ、一見おとなしそうだが芯は強そう。凛とした雰囲気が魅力的なクールビューティだ。映画やTVにも出てるようだが、今回初めて認識した。ホリプロスカウトキャラバンでグランプリを獲った娘なのね。それはすごいわ。

深町=ケン・ソゴルを見て、「あまり見かけない俳優さんだな」と思ったら、案の定映画初出演。石丸幹二という方で、劇団四季でずっと活躍していた舞台俳優らしい。そりゃ見ない顔だわ。でも、存在感や安定感がしっかりしていて、未来人役にはぴったりだった。今後、映画でも活躍してほしい人です。

できれば知世版の続編を作ってほしかったのが正直なところだが、これはこれで出来がいいので大いにアリ。あっという間の2時間でした。

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