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孤高のメス

劇場公開時、他の話題作を優先してしまい、結局観ることができなかった。DVD借りてきて鑑賞した。
今年の健康診断の結果があまりに悪くて、会社からは二次検診の指示が出ていた。近所の病院で行くとエコー診断をしてくれて、その画像を見ながらいただいたのが「脂肪肝です」のお言葉。脂肪が多いと白っぽく映るらしく、確かに他の臓器よりも目立って白かった。

脂肪肝はいずれ肝硬変となり、高い確率で肝臓癌へと進行する。これはやばいと、本格的な食生活改善を行って受けた再検査。何とすべての数値が正常範囲内に収まっていた。いやあ、よかった。体重も5キロほど落ちて、周りから「やせたね」と言われるし。前が太りすぎていたんだけどね。まあ、かなりの食制限をやっての結果だから、気を緩めればすぐに元通りになる。今しばらくこの状態をキープしたいものだ。

劇中に出てきた高校生の肝臓はとてもきれいで、当麻先生も絶賛していたが、大川市長のそれは茶色に変色していて、硬そうだった。そりゃそうだ、肝硬変なんだもの。

先々週の「ためしてガッテン」が奇しくも肝臓特集で、いろいろ勉強になった。脂肪肝って、肝細胞の中に脂肪がサシのように入ってしまう状態なんだって。そして、細胞内のミトコンドリアが脂肪を食べてるうちに巨大化。そうなるともうアウトで、ミトコンドリアは死に、続けて細胞も死んでしまうらしい。死んだ細胞をコラーゲンが穴埋めするのだが、このコラーゲンがガチガチに固まった状態が肝硬変とのこと。いやあ、おっかないわ。

さらにはウコンなどのサプリが、逆に肝臓を傷めることもあるらしい。弱った肝臓の敵、それは鉄分。肝臓にたまった鉄が錆びて、炎症を起こしやすくするのだ。あわてて手元のサプリを見たら、ウコンには鉄分表示なかった。でもそれは単に表示していないだけかもしれない。ビタミン・ミネラルのサプリには相当量の鉄分が入っていました。よかれと思って、肝臓を弱め続けていたのね。全部捨てちゃいました。

ずいぶん脱線した。それだけ肝臓は自分にとって大問題。劇中の手術の様子は食い入るように観てしまった。

時はバブル真っ只中の1989年。日本初の合法的な脳死移植が1999年だから、さかのぼること10年前だ。今でこそ脳死という言葉は浸透しているが、それでも心停止しないと死んだとは認めたくない人は多い。ましてや当時はそれが当たり前、当麻医師の考え方は先進的だ。風当たりの強さは想像に難くない。

本作は医師の備えるべき資質や法的な限界など、医療が抱える問題に真正面から向き合っている。患者からすれば、すべての医者が当麻先生みたいな人ならいいんだが。でも現実は、彼の足を引っ張る野本のようなクソ野郎が多いんだろうな。いい医者を探すのって大変です。過去5回の入院歴を誇るオレが言うんだから間違いない。

一級の医療ドラマである一方、感動的な人間ドラマでもある。ぬるま湯のような市民病院を、真っ当な考えの医師が変えていく。それまでのダラダラぶりと、最後の手術での丁寧で整然とした動きの違いはどうだ。同じ人間とは思えない。熱い信念とは、周りの人間をこうも変えてしまうものなのか。

当麻に対し尊敬の念と恋心の両方を抱くナース中村。懸命に勉強と練習を重ねた結果、大手術を終えた当麻から「ありがとう。見事だったよ」と褒められるまでに成長する。

告訴こそされなかったものの、騒動の責任を取って病院を去る当麻。一人呆然としている中村に声をかけるが、むっつり顔で反抗的な言葉しか返ってこない。当惑しながらも、別れを告げて車を出す当麻。ここまではまだ我慢できました。

自分の想いを伝えたくて、あわてて車を追う中村。そして先走る気持ちに言葉が追いつかず、都はるみの話をしたりする。でも当麻の「君は、素晴らしいナースでした」のひとことで、胸のつかえが取れたんじゃないだろうか。この場面、我慢も限界でした。気がついたらしゃくりあげてました。劇場で観なくてよかったかも。

堤真一が理想的な医師、当麻を熱演。でも堅物というわけではない。面白い一面も持ち合わせている魅力的な男を、絶妙な力の入れ加減で演じていた。油ののった男ってのは、いい仕事をするねえ。

成長するナース中村を演じた夏川結衣もよかった。女性キャラなのに、男のオレが共感しちゃうんだからすごい。

自慢の息子を失う余貴美子も完璧な演技だった。「おくりびと」にしろ「ディア・ドクター」にしろ、彼女は本当にうますぎる。ひとり堤防にたたずんで、亡き息子の面影を砂浜に見る様子は、もう演技ってやつを越えている。この年代の難しい役は、全部彼女にオファーしたらいいよ。間違いないから。

静かで熱いストーリーもいい。俳優たちのアンサンブルも文句なし。心揺さぶるクライマックスも素晴らしい。絶賛という言葉は、この映画にこそふさわしい。やっぱ劇場で観たかったな。

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子供の頃から映画が大好き!いっぱい観てきたつもりですが、まだまだ勉強不足です。毎日映画だけ観て暮らすのが夢。


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