ブラック・スワン

各賞総なめのナタリー・ポートマンが目当てで、レイトショーで観てきた。
確かにナタリーすごかった。真面目で堅物な努力家ゆえに、せっかくつかんだ大役をこなそうと必死になればなるほど、悲壮感が漂ってしまう。その焦燥感がダイレクトに伝わってきた。

心理的な面だけでなく、肉体的にも大変なチャレンジだったろう。プリマ役なのだから本格的なバレエもこなさなきゃならんし、自慰やレズシーンもある。「レクイエム・フォー・ドリーム」でジェニファー・コネリーをズタボロにしたアロノフスキーらしい展開だ。あそこまでやれば、アカデミー賞もあげざるをえない。

ただ、うーん、やっぱり彼女は黒鳥の器じゃないよな。最後はCGの効果もあって堂々としていたけど。「ニナを抱きたいと思うか?」という質問に、「全然」と答えた観客(男)は多いはず。

演技はすごいがセクシー度は皆無のナタリー。その代わりといってはなんだが、思わぬ掘り出し物に驚いた。

結構いい性格の同僚バレリーナのリリー。あれこれ気を使ってるのにニナには良く思われず、一方的に嫌われる。ニナにはない奔放さを、リリーは持っているからだ。

ああいう明け透けな女性ってものすごく魅力的だし、派手なラテン顔もかなりタイプだ。ある意味ナタリーを食いまくりのミラ・クニス、「マックス・ペイン」や「ザ・ウォーカー」にも出ていたようで、言われてみるとなんとなく覚えてる。でも本作で完全にブレイクした。今後も大注目の新星だ。

見事、白鳥と黒鳥を演じきり、「完璧よ」の言葉とともに画面が真っ白になるラスト。悲劇でもありハッピーエンドでもあり。「レスラー」もよかったけど、こっちの方がよりアロノフスキーらしく感じる。あんまり丸くならずに、これからもこの路線を磨いていってほしい。次回作も楽しみだ。

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ブラック・スワン

84点 2010年のアメリカ映画で、 監督は「レスラー」のダーレン・アロノフスキー、 主演はナタリー・ポートマンです。 2010年度のアカデミー賞で主演女優賞を受賞しています。 バレエ「白鳥の湖」の...

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子供の頃から映画が大好き!いっぱい観てきたつもりですが、まだまだ勉強不足です。毎日映画だけ観て暮らすのが夢。


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