ソーシャル・ネットワーク

なんか難しいね、この映画のこと書くの。面白かったのは確かなんだが、観終わってみるとそんなんでもない気がする。今年の賞レースの本命なのだが、それこそ「どの辺が?」評価されたのかよくわからないのだ。
フィンチャー監督作品らしくないのが、一番の理由かもしれない。さすがにもうセンセーショナルなものを求めたりはしないが、それでも「ゾディアック」の不気味さや「ベンジャミン・バトン」の不思議さなどは、フィンチャー監督の趣味趣向が感じられたものだ。
本作はどうだろう。誰も真似の出来ないサクセスストーリーを描いている点で、独特な感じはする。しかし悪い言い方をすれば、成功への過程で問題が起こったり、大事な人が離れていったりなんてのは、よくある話なんでないの? どうしてもフィンチャーが映画化しなければならない内容とは思えない。一言で言えば、物足りない。
成功の影で起こされていた2つの訴訟が、大きなポイントとなってるんだが、これだって結局和解金を払って一件落着なんでしょ? 金で済むレベルの問題だと思うと、大した話じゃないように感じてしまう。これも一言で言えば、物足りないのだ。
監督と物語には不満は残るが、役者たちには目を見張るものがあった。
フェイスブックの創始者、マーク・ザッカーバーグ。頭はいいのだが、正論しか理解しようとせず、あいまいなものは徹底的に叩く。相手がどんなにいやな気持ちになってもお構いなし。人格に問題ありだ。でもそんな非・凡人でなければ、21世紀最大の成功者にはなれないのだろう。マークを演じたジェシー・アイゼンバーグは、決して華はないのだが、KYな天才プログラマーになりきり、難役を見事こなしていた。
その相棒のエドゥアルド。マークにCFOに祭り上げられるも、なんのことはない、ただの金づるだ。その後現れたナップスターのショーン・パーカーに足元をすくわれ、フェイスブックから追放されそうになり反撃に出る。アンドリュー・ガーフィールドが、イケメンなのにお人よしな親友を好演していた。びしょ濡れで「誰も空港に迎えに来ない!」と文句を言ったり、女に火をつけられてあたふたする彼が、この上なく不憫でした。
ジャスティン・ティンバーレイクも、口八丁なカリスマIT野郎になりきっていた。悪名高いナップスターの開発者だからどう見てもうさんくさいんだが、それでもちゃんと巨額の融資を引っ張ってくるんだから、実力は認めざるを得ないわね。
特殊な事例を描いているようで、実はよくあるお話だった本作。他の監督作品だったら評価に値する映画だが、フィンチャー相手にそれはできない。唯一フィンチャーっぽかったのは、「フェイスマッシュ」を8時間で作り上げるところかな。あのシーンは、HTMLとPHPぐらいしかわからない自分でも、「すげぇ」と思ったから。面白い題材なんだから、もっとマニアックに作ってもいいのよ、デヴィッド。
そのとおりと思ったら、ポチッ!
フィンチャー監督作品らしくないのが、一番の理由かもしれない。さすがにもうセンセーショナルなものを求めたりはしないが、それでも「ゾディアック」の不気味さや「ベンジャミン・バトン」の不思議さなどは、フィンチャー監督の趣味趣向が感じられたものだ。
本作はどうだろう。誰も真似の出来ないサクセスストーリーを描いている点で、独特な感じはする。しかし悪い言い方をすれば、成功への過程で問題が起こったり、大事な人が離れていったりなんてのは、よくある話なんでないの? どうしてもフィンチャーが映画化しなければならない内容とは思えない。一言で言えば、物足りない。
成功の影で起こされていた2つの訴訟が、大きなポイントとなってるんだが、これだって結局和解金を払って一件落着なんでしょ? 金で済むレベルの問題だと思うと、大した話じゃないように感じてしまう。これも一言で言えば、物足りないのだ。
監督と物語には不満は残るが、役者たちには目を見張るものがあった。
フェイスブックの創始者、マーク・ザッカーバーグ。頭はいいのだが、正論しか理解しようとせず、あいまいなものは徹底的に叩く。相手がどんなにいやな気持ちになってもお構いなし。人格に問題ありだ。でもそんな非・凡人でなければ、21世紀最大の成功者にはなれないのだろう。マークを演じたジェシー・アイゼンバーグは、決して華はないのだが、KYな天才プログラマーになりきり、難役を見事こなしていた。
その相棒のエドゥアルド。マークにCFOに祭り上げられるも、なんのことはない、ただの金づるだ。その後現れたナップスターのショーン・パーカーに足元をすくわれ、フェイスブックから追放されそうになり反撃に出る。アンドリュー・ガーフィールドが、イケメンなのにお人よしな親友を好演していた。びしょ濡れで「誰も空港に迎えに来ない!」と文句を言ったり、女に火をつけられてあたふたする彼が、この上なく不憫でした。
ジャスティン・ティンバーレイクも、口八丁なカリスマIT野郎になりきっていた。悪名高いナップスターの開発者だからどう見てもうさんくさいんだが、それでもちゃんと巨額の融資を引っ張ってくるんだから、実力は認めざるを得ないわね。
特殊な事例を描いているようで、実はよくあるお話だった本作。他の監督作品だったら評価に値する映画だが、フィンチャー相手にそれはできない。唯一フィンチャーっぽかったのは、「フェイスマッシュ」を8時間で作り上げるところかな。あのシーンは、HTMLとPHPぐらいしかわからない自分でも、「すげぇ」と思ったから。面白い題材なんだから、もっとマニアックに作ってもいいのよ、デヴィッド。
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Comment
[696] ご無沙汰です
[697] ひさしぶり~♪
Weanaさん、お元気でしたか?コメントいただけてうれしいです。またちょくちょくお越しください。のぞくだけでも結構ですから。
フェイスブック、日本ではまだこれからという感じです。この映画によって一気に爆発するかも。そちらではもう日常の一部なんでしょうね。すごいですね。
今回も世間大絶賛なのに、このブログだけマイノリティな意見で、実際恐縮してます。お見限りなきよう・・・。
フェイスブック、日本ではまだこれからという感じです。この映画によって一気に爆発するかも。そちらではもう日常の一部なんでしょうね。すごいですね。
今回も世間大絶賛なのに、このブログだけマイノリティな意見で、実際恐縮してます。お見限りなきよう・・・。
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世界最大のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)“フェイスブック”の創設者、マーク・ザッカーバーグの半生を描いた本作「ソーシャル・ネットワーク」(ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント)。...
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52点
2010年のアメリカ映画で、
監督は「セブン」、「ファイト・クラブ」のデヴィド・フィンチャー、
主演はジェシー・アイゼンバーグです。
2010年度のアカデミー賞で脚本賞、脚色賞、編集賞を受賞し...
この映画はこちらで見ましたが、役者が皆さん上手でしたね。でも、(特に主人公)すごい早口でしゃべるのにで、聞き取りにかなり苦労しました。
しかも言い回しがあの年代独特のしゃべり方もあるので結構大変w
フェイスブックは利用しているので、非常に興味深かったです。
でも、確かに終わった後に監督がフィンチャーだと聞いて「え?」という感じなくらい普通w
主人公は非常に欧米のどこにでもいる「おたく」の男のこでしたね~。
Taoさんのれびゅ楽しみにしています。
また、ちょくちょく遊びにきますね!