π(パイ)

ビデオ録画してあったもの。鑑賞はこれで2回目だが、内容は全くと言っていいほど覚えていない。
全ての事象に通じる法則を発見しようとする数学者マックス。幼少時、太陽に脳をやられて数学的才能に目覚めたらしく、学生時代はものすごい天才だったようだ。しかし、その後は半引きこもり状態で、自作のスパコンに囲まれ、毎日数字とにらめっこ。時折襲ってくる頭痛と戦いながら、狭くて暗い生活を送っている。

この頭痛の描写が、偏頭痛持ちの自分には辛かったなあ。彼の場合、手の震えが頭痛のスタートだが、自分にも閃輝暗点という前兆が起こる。いわゆる典型的偏頭痛というやつで、かれこれ20年の付き合いになる。治療法はなく、起こったらうまく対処するしかない。日本でも数年前から自己注射が健康保険で認められて、やっとあの激痛を抑制することができるようになった。あんなに大げさな鉄砲注射じゃないけど、自分でお尻に打つのよね。人前ではちょっと出来ません。

ただ、だからと言って、この主人公に共感できたわけではない。天才の孤独は、天才にしかわからんはず。ましてや神のメッセージを解明しようとするほどの男だからね。凡人には無理です。

彼を利用しようとして奪い合いをするうさんくさい株屋やユダヤ教グループが出てくるが、彼らのおかげで研究が進んだのよね。どちらも否定して、どちらからも逃げようとするマックスは、もうすでに狂人の域。だから、幻覚の自分の脳みそをぐちゃぐちゃにして、電動ドリルをスキンヘッドに突き刺すのよね。

あれで本当に死んだかと思ったら、あれも妄想だったようで、ラストはすっかり普通の人に。頭が良すぎても幸せにはなれないものなのね。

ダーレン・アロノフスキーの初監督作は、モノクロ低予算ながら刺激的な映像を散りばめて、いかにも新人の意欲作という感じ。個人的にはそんなに面白くはなかったが、高い評価を受けたのも理解できる。

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子供の頃から映画が大好き!いっぱい観てきたつもりですが、まだまだ勉強不足です。毎日映画だけ観て暮らすのが夢。


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