日本沈没

70年代東宝パニック映画の名作。今夏、リメイクが公開されるので、その前にちゃんと観ておこうと、ビデオ借りてきた。
この映画は、その後TV化されたせいで、子供心にもなんとなく覚えてる。すごい四字熟語だよね。日本という、小さいとはいえ一つの国が、船みたいに海に沈んじゃうんだから。

でも、もう30年も前の映画だから、特撮だってしょぼく見えるだろう。話も大風呂敷広げるだけ広げて、広げっぱなしの可能性もある。その辺、覚悟の上で鑑賞開始。

確かに、今のCGに比べれば、ミニチュア主体の特撮はチャチに見えてしまう。でもなぜか迫力があるんだよね。それも圧倒的な迫力が。甘い特撮を補強しているもの、それは、でっかいホラ話に説得力を持たせるために考え抜かれた科学的裏づけと、しっかりと描かれている人間ドラマだ。見事なシミュレーションSFは、まさに小松左京の真骨頂。本人、ちょこっと出てたね。

もしも、東京に地震が起こったらどうなるか。広がり続ける火の手から、ひたすら逃げ惑う人々。なすすべなく呆然としている政府。彼らにできるのは、皇居の解放を要請することぐらいだ。これは今でもそう変わらないんじゃないだろうか。うーん、やっぱ東京は住むとこじゃないかも。

もしも、日本があと1年で消滅することがわかったら、日本人はどうするのか。1億人以上もの人間を、どこの国が受け入れてくれるのか。冷戦激しい当時でも、中国やソ連が受け入れてくれたなら、今はもう少し友好ムードだから大丈夫・・・なんて安心はできないだろう。とても全員は無理だ。

「ディープ・インパクト」は、その辺をしっかり描ききった映画だった。でも、高台に逃げたら津波から助かったりして、国がなくなったわけではない。深刻度合いが全然違う。

考えて考えて考え抜いた結果出された選択肢の一つ、「何もせん方がいい」。これには慄然とした。日本人は日本人のまま、日本の国とともに滅んだ方がいい・・・確かに、国を失って世界中に散らばってしまえば、もう我々は日本人とは言わないのかもしれない。だって、日本がないんだから。

あわてふためいて、あたりかまわず頭を下げて助けを請うて、何割かの命はつながるかもしれない。でも日本人としてのアイデンティティーは、いずれ消えてなくなっていく。それでも生き残る価値はあるのか?

・・・オレはあると思う。帰る国は消滅し、次の世代の子供たちにとって、日本は歴史でしかなくなる。しかし、だからこそ日本人は生き残って、日本という国のことを語り継いでいく責任がある。死ぬも地獄、生きるも地獄なら、生きて責任を果たすべきだ。離れ離れになっても、日本人の血が流れている者同士、結束はできるはず。人間には温かい血が流れているのだから。

意外にも、自分の中のナショナリズムを刺激する映画だった。今頃どうしてリメイク?と思ってたが、実際に大地震が近いと叫ばれている今、そして、日本人が日本人らしさを失いつつある今だからこそ、リメイクする価値があるのかもしれない。ただのCG満載パニック映画じゃなく、日本人の魂に訴えかける作品に仕上がっていることを願う。頼むよ。

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子供の頃から映画が大好き!いっぱい観てきたつもりですが、まだまだ勉強不足です。毎日映画だけ観て暮らすのが夢。


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