キャットウーマン

本国での酷評の嵐に、思わず劇場スルー。予告でのハリー・ベリーのしなやかな動きはカッコいいと思ったんだけど。真偽のほどを確かめるべく、DVD借りてきた。
オレにとってキャットウーマンと言えば、「バットマン リターンズ」のミシェル・ファイファーだ。当時飛ぶ鳥を落とす勢いのセレブ女優が、黒いレザーコスプレに身を包んで「ミャ~オウ」なんだもの。「バットマン ビギンズ」登場以前のシリーズ中、2作目が一番のお気に入りなのは、彼女の功績によるところも大きい。

そんなキャラに、アカデミー賞を授賞したばかりの旬なベリーが挑むんだから、そりゃそれなりに期待するわな。でも、やっぱり何かとんでもない欠陥があるのかな?バカ映画なのかな?じゃあバカ映画を覚悟すればいいじゃない。よし、バカ映画を観るぞ。

最近流行のダークでシリアスなアメコミムービーを期待したら、それは完全に裏切られる。甘いセキュリティの工場で、秘密を聞いてしまった冴えない女が殺されて、不思議な猫パワーで猫女として生まれ変わるという、ほとんど説得力のない展開。ぴょんぴょん飛び回る時のCGの荒さ。すべての秘密を知っているあの女は誰?

客の体のことなんかどうでもいいと考えている、倫理観ゼロの会社もおかしい。いきなり銃をぶっ放す護衛も変だ。大体、あんな化粧品売り出したところで、すぐに社会問題になるだろうに。成分調べりゃわかるんだからさ。なんであんなに売りたいのかがわからん。

クライマックスは、その化粧品で大理石並みの肌を手に入れたシャロン・ストーンとのキャットファイト。敵としてショボすぎないか?こういうの、猫も食わない喧嘩って言いそうだ。

とまあ、探せばあらあらアラの嵐なんだけど、これくらいのことは初めから織り込み済み。バーを最低にしてスタートしてるから、これくらいはなんともない。逆に、この映画のいいところさえ見えてくる。

なんといってもベリーだ。上半身露出過多のコスチュームで、右手にムチを握り、自信をみなぎらせて堂々と歩く身のこなしに、すっかり目を奪われた。猫をモチーフにした独特の動きも完成されている。水槽の魚を目で追う姿は、かなりの爆笑ポイントだ。ムチを振り回して、ピシッと鋭い音を立てられたら、思わずお仕置きされたくなる(ならない?)

猫目になって、すっかりハイテンション状態での、センスあふれる切り返しは、メチャメチャクール。向かいの迷惑パーティルームに乗り込んで、あっという間にバカどもを黙らせる場面は、最高にスカッとした。刑事との丁々発止のやりとりも、なかなかのメス猫ぶりだ。

メイキングを見ると、スタントもほとんど本人がこなしていて驚いた。前半の宝石ドロをコテンパンにする場面、確かにベリーがやっている。編集でスピード感は補われてはいるものの、くるくる回って、バック転して、キックしてるのは彼女だ。男の髪を捕まえて、「ミャ~オウ」&キック炸裂!あれは決まったねー。

普通の女性が、自分を縛っている様々なものから解放されて、自由になっていく微妙な変化も完璧に演じきっている。さすがトップスター、言われるだけの仕事はしてるのね。

だから、映画をけなしてバカにするだけのラジー賞には、いつも抵抗感を感じる。個人で好きだ嫌いだ言う分には構わない。見方なんて人それぞれだから。でも、ラジー賞を主催して注目されて喜んでるやつらは、どれだけ自分たちが偉いと思って、そんなことしてんのかと思う。じゃあ、お前ら万人が納得するもん、自分で作ってみろって。

でも、そんなバカどもの集まりに顔を出したっていうんだから、ハリー・ベリーはすごい。懐が広いというかなんというか。会場を沸かせるスピーチを聞くと、それを聞いて盛り上がってる連中との、格の違いを感じる。お前らが笑ってる相手は、お前らが足元にも及ばないレベルの人間なんだよ。早くそれに気づけよ、バカどもが。

<おまけ>
DVDの特典映像には、別のエンディングが収録されていた。超だらだらのハッピーエンドで、もう目も当てられない出来。これと比べても比べなくても、本編のラストはクールに決まっていた。満月に向ってビルの屋上を歩いていく後ろ姿。自由な猫は、やはりこうでなくちゃ。

特典には、歴代キャットウーマンのインタビューも入ってた。三代目のアーサ・キット、あれ怖いぞ。黒猫という設定らしいけど、顔も四角いしセクシーには見えないし。猫がのどを鳴らす真似は見事だった。あれなら江戸屋猫八とも互角に戦えるぞ。

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Comment

[313]

Taoさん、明けましておめでとうございます。
これ、見たんですけど~、実は隠れアメコミファンの私にはがっかりな展開でした。
俳優さんたちが結構がんばっているのが、余計に残念でしたねぇ。
私、バットマンとバットマン リターンズには細かいところに不満があるんです。
ブルース・ウェインがあまりにもイメージから離れたマイケル・キートンが演じているところ。
それからキャットウーマンは黒髪なのに金髪のミシェル・ファイファーが演じてたとこが・・・
彼女はそれ以外はとても良かったんですが、未だにマイケル・キートンだけ許せないんですよ~
ハル・ベリーはもったいなかったですね。
今度は次のバットマンにでてもらうとか!?

[314]

>Weanaさん
がっかりした人は、Weanaさんだけじゃなく、
世界中にいっぱいいたかと・・・(笑)
オレみたいにほめてる方が少数派でしょう。
M・キートンって、あまり好きな俳優じゃないんです。
だから「バットマン」の1作目はイマイチ乗れず。
でも、2作目の彼はなぜかよかったんですよね。
なんか余裕が感じられて、しっくり来たんです。
マンガ読んでたら、やはりこだわりがあるんでしょうね。

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子供の頃から映画が大好き!いっぱい観てきたつもりですが、まだまだ勉強不足です。毎日映画だけ観て暮らすのが夢。


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