パッション

2004年の全米興行収入第3位を記録したお化け映画。日本では緊急公開とか言って、あわてておろしたせいか、地元のシネコンでは案の定かからず。DVD借りてきた。
世界最大のベストセラー、「聖書」の主人公、イエス・キリスト。拷問に次ぐ拷問、市中引き回しの上、ゴルゴダの丘に磔という、彼の壮絶な最後をちゃんと描いた映画が、実は今までなかったのね。そこに目をつけたのが、熱血漢メル・ギブソン。全編、観てるだけで痛くなるようなシーンの連続だ。

キリスト教どころか、仏教もイスラム教もよくわからないオレだから、この映画のすごさがピンとくるわけがない。だから、以下は勝手な想像です。

日曜日のミサ通いや、悪い事した後の神父への告白、何かあるとすぐに「オーマイガッ!」と口走る国民にとって、キリストはある意味、家族や恋人、友人よりも頼れる存在だ。だって、自分の犯した罪を肩代わりしてくれてるんだもん。どうしてそんなに気前よく何でもかんでも罪を背負ってくれるのか。その答えが、この映画なのだ。

キリスト教信者のほとんどは、神様に助けられたことが、多かれ少なかれあるんだろう。だから、恩人の最期をきっちりと描いた映画なら、ちゃんと観ておかないとバチが当たる。今週は、教会に行く感覚で劇場に足を運んでみようか。よし、家族全員でGoだ!・・・大ヒットの理由、これに違いない。

残念ながら、日本の仏様や神様は、謝るだけで罪を許してくれるほど、都合のいい存在ではない。祈りを捧げて願いが叶えば「神様仏様のおかげ」、叶わなければ「信心が足りない」となる。こんな国で、この映画がヒットするわけがない。

言われなき苦難に耐え続けた男が、耐え切れなくなって死んだ話。普通の日本人の感覚なら、こう思うのが自然じゃないか。まあ、死んだ後、ちゃんと復活するけどね。

登場人物たちも、あっちの人にはなじみ深いんでしょう。マグダラのマリアや、裏切り者のユダなんか、オレも名前くらい聞いた事はある。でも、それ以上の知識はないから、彼らに何か感慨を持つことはない。

キリスト役のジム・カヴィーゼル。イノセントなマスクがはまっていた。モニカ・ベルッチは、最初から最後まで泣き通し。彼女をキャスティングするぐらいだから、何かあるのかと思っていたら、何もなかった。聖なる映画に、別にセクシーなものを求めていたわけじゃないけどね。

もっと事前の知識がないと、この映画を観ても得られるものは少ない。まあ、キリストの最期を実写で観たという経験ができただけで、お金を払う価値はあるのかもしれないけど。レンタルDVDでよかったです、はい。

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子供の頃から映画が大好き!いっぱい観てきたつもりですが、まだまだ勉強不足です。毎日映画だけ観て暮らすのが夢。


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