シンデレラマン

今年は劇場で「ミリオンダラー・ベイビー」を、DVDで「ALI アリ」を観て、良質なボクシング映画が続いている。そして、来年のアカデミー賞最有力との声も聞こえる(早くない?)本作の登場だ。レイトで観てきた。
すごくいい映画でした。家族思いの父親、どん底からのカムバック、実話ならではの感動。こんなドラマティックな話が、今まで映画にならなかったのが不思議なくらいだ。

試合の場面も、前に掲げた2作に負けずとも劣らないほど、迫力があった。やっぱりボクシング映画は、手に汗握って、主人公を応援したいもんです。

ただ、あまりにいい映画すぎて、観終わったあと深いものがあまりないのも事実。実話にひねりを加えるなんてできないから仕方ないんだけど、終わってみればお利口さんの作った映画という感じ。ロン・ハワードだから、それは当たり前なんだけどね。

陰のあるイメージの強いラッセウ・クロウが、ここではストレートなアメリカン・ヒーロー、ジム・ブラドックを熱演。ある意味新鮮で、素直にカッコよかった。その一方で、あまりにまっすぐすぎて、物足りなさも残る。彼のハイレベルな演技力が必要な役だったかどうか、正直疑問だ。ボクサーとしての存在感はあったけどね。

レニー・ゼルウィーガーも同様。アカデミー賞俳優としてのネームバリューだけが求められてるような気がした。決して悪い役じゃないのよ。病める時も健やかなる時も、世界で一番夫を愛し、身を案じ、寄り添い続ける理想の妻なんだから。これまた嫌われない役で、演じやすかったと思うよ。

余裕の2人よりも印象に残ったのは、マネージャーを演じたポール・ジアマッティだ。成金趣味に見える服装が、ちょっと鼻につく小男グールド。ジムが体を張る一方で、その尻馬に乗って金儲け考えてるようで、最初はあまりよく思えなかった。でも、ジムの本性を知り抜き、彼の人生を真剣に思いやって、復帰の舞台をセットする姿に、熱いものを感じました。

彼は見た目の大事さをわかっていて、いつも人に見下されない格好を心がけていた。決して2枚目じゃない風貌を、折り目のしっかり入ったスーツでカバーしようとしていた。彼もジムと同様、人生に必死なのだ。ジムの華々しい復活は、彼の人生の勝利でもある。これが背景にあるから、ラストのファイトシーンにも熱が入らざるをえない。ジアマッティの名演は、今後の賞レースであらためて証明されることだろう。

まあ、アカデミー賞最有力って言ったって、「ミリオンダラー・ベイビー」と比べたら、あっちの方が圧倒的に深い。2年連続でボクシング映画が作品賞を獲るのもないだろうね。大体、まだ秋だし。おっと!「ブレイブハート」の例があるじゃないか。対抗馬次第かな、こりゃ。

そのとおりと思ったら、ポチッ!

Comment

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

Trackback

http://creview.blog67.fc2.com/tb.php/373-9a1c3262

«  | HOME |  »

タイトル一覧/記事検索


最新記事


記事ランキング

アクセス解析


検索ワードランキング


レンタルCGI


最新トラックバック


最新コメント


カテゴリ


プロフィール

Tao

Author:Tao
性別:♂
子供の頃から映画が大好き!いっぱい観てきたつもりですが、まだまだ勉強不足です。毎日映画だけ観て暮らすのが夢。


RSSフィード


リンク



【BDもDVDもBOXで!】


【あの映画をお手元に!】