刑務所の中

海外には刑務所映画というジャンルが確立してるのに、日本では少ない。ちょっと「刑務所の中」が気になって、DVD借りてきた。
アメリカの刑務所って、暴力やレイプが日常茶飯事で、彼らを仕切る看守たちも買収されてて見逃されて・・・って、もう本当に犯罪者のたまり場というイメージしかない。一度入ったら、もう人生終わりという気がする。このジャンルの映画は、犯罪防止にかなり役立ってると思われる。

残念ながら、本作はその点であまり役に立たない。日本の刑務所って、犯罪者の更生という本来の機能を、しっかり果たしてるのね。これだけ規律正しくて、ちょっとのはみ出しも許されないのなら、安心してムショ暮らしが送れそうだ。

特に、年末年始の食事は素晴らしい。下手な食卓より豪華だったりする。年の瀬を前に出所する囚人が、残念そうな顔するのがおかしかった。あれなら、ちょっとだけでも延泊したくなるわな。時々、わざと犯罪を犯して留置所で年越ししたがるホームレスがニュースになるけど、こういうことなんだろうね。寒さとひもじさのあふれたダンボールの中で過ごすのに比べたら、もうパラダイスだもの。

実際にこの生活を経験した花輪和一。彼が書いたマンガが原作で、映画の主人公も彼自身だから、リアリティは抜群だ。くだらない会話で盛り上がったり、クロスワードで独房にぶちこまれたり、その独房が案外過ごしやすかったり、消しゴム拾うにもトイレ行くにもいちいち許可を取らなきゃいけなかったり、風呂場での時間が決められてたり・・・と、挙げればキリがない。束縛も激しく、自由度はきわめて低いけど、慣れてしまえば実社会よりも苦労は少ない。ムショって、悪くないとこかも。

山崎努のとぼけた感じの落ち着いた演技は、完全に安心して観ていられる。この役は、誰でもできそうなんだけど、彼ならではの味わいがある。同室の4人も、それぞれ個性的で面白い。特に、ちょっと頭弱そうなヤク中の村松利史は最高だ。あんな演技、ヤツしかできんぞ。

ゲスト扱いのキャストも豪華。椎名桔平の診察ぶりは、かなりツボにはまった。「まだ出さないー」「遅いー」って、あとから思い出しても笑えるー。飛び降りる前の窪塚洋介や、情けない役柄の大杉漣(役名は「ティッシュマン高橋」!そんなクレジットありか?)など、登場すれば場面をさらっていく役者たちも、さすがだね。

網走刑務所は、博物館になってる方に行ったことがあるけど、部屋に人形がいるのよね。今にも動き出しそうで、結構不気味。そんなネガティブな刑務所のイメージが、この映画のおかげで少し和らいだ。刑務所って、本当にいいもんですねー。

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子供の頃から映画が大好き!いっぱい観てきたつもりですが、まだまだ勉強不足です。毎日映画だけ観て暮らすのが夢。


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