インモータルズ 神々の戦い

映像にこだわるターセム監督の最新作は、
神の世界の戦争を描いたアクション大作だ。
イオンシネマのレイトで観てきた。
3D上映はなかったので、2Dで鑑賞。

予告編でも、黄金の甲冑を着た神様っぽい連中が、
空中を埋め尽くして戦うシーンが見られた。
だからこれは神様たちが神の力を使いまくる、
ものすごい戦争映画なんだろうと思っていた。
副題からして「神々の戦い」だし。

…これが違ってたのよね。主役、人間じゃん。

思い込んでいたのはこっちだが、思い込ませたのは作り手側だ。
確かに神様はたくさん出てくるし、
彼らも戦いに加わるので100%間違いではない。
でも、こっちは思い込んじゃってるから、
身勝手な神様たちが好き放題殺し合いを始めちゃうような、
とんでもない映画を期待してたのよ。

鑑賞の前提が根底から違っていたので、軌道修正するのに時間がかかった。
これじゃ、いくら映像が美しくても、
アクションが激しくても、のめりこめるわけがない。
最後まで違和感を引きずって鑑賞してしまった。

なので、本作について書こうとしてもあんまり中身がない。
ハイペリオンといえばダン・シモンズだよなあとか、
テセウス役の人って特徴ない顔だなあとか、
スティーヴン・ドーフこずるいなあとか、
パイドラってスタイルいいなあとか。

もっと人間側のキャストに感情移入できれば、
こんなレベルの感想で終わるわけがない。
結局、ギリシャ神話の壮大な世界観と、
ターセムならではの映像美だけで勝負しようとしたから、
特筆すべきものがないのだ。
これならまだ現代を舞台にした「パーシー・ジャクソン」の方が面白かった。

「ザ・セル」でも「落下の王国」でも素晴らしい映像を堪能させてもらったが、
今考えるとストーリーやキャラ造形もよく出来ていた。
本作にも相当の期待をしていたが、今回すごかったのは映像だけだった。
テーマの選択が間違いだったのか、脚本の作りこみが浅かったのか、
はたまた全部おろそかだったのか。

映画は見た目だけじゃなく、中身にも金をかけてもらいたいもんです。

あ、ジョン・ハートの余裕しゃくしゃくな演技はよかったよ。
絶賛してもいいのは、彼ぐらいかな。

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