三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船

「スパイキッズ4D」の時に見た3D予告編が、悪い意味で驚かせる出来だったので、実はあまり期待してなかった。なので2Dでもよかったんだが、3Dメガネ持ってたし、あとで後悔したくなかったので、3Dを選択した。
奥行き感はもちろんあったし、アクション映画なので迫力が増した場面もあった。でも3Dで観てよかったと思うほどでもなかったかな。300円増しに目くじら立てるつもりはないけど、これなら2Dでも十分だわ。
というかそれ以前に、2時間どうにも眠くて眠くて、全然のめりこめなかったのだ。原因は睡眠不足だけじゃない。先月から偏頭痛の予防薬を飲んでいるんだけど、副作用の眠気にちょうど襲われてしまったらしい。ちょっと眠いぐらいならよくあるが、全編にわたってうつらうつらは珍しい。
ストーリーを追えないほどじゃなかったので、話の筋はわかった。でも、見せ場のアクションシーンでもカクッといったりして、これじゃ映画を観たとは言えないわね。
ちゃんと観た人は面白かったのかもしれない。でももしかしたら、眠気のせいではなくて、本当にさほど面白くない映画なのかもしれない。後者の可能性もあるので、的外れであることを前提に書き進める。
まずもって副題である「王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」がうさんくさい。「王妃の首飾り」はいいが、「ダ・ヴィンチの飛行船」というのは完全に創作でしょ? 「三銃士」という古典の脚色にしては、ちょっと大胆すぎる。確かにCGで何でもできる時代だけど、とにかく派手に作れば観客は喜ぶと思うんなら、それは浅はかだ。飛行船同士の空中戦や、高い屋根の上での決闘なんか、リアリティなさすぎてハラハラもしなかった。眠いのは本当に薬のせいだったのか疑わしい。
主人公のダルタニアンにも肩入れしづらい。屈辱的なエピソードを盛り込んで、どん底からはい上がって成長したりしたなら、もっと共感もできよう。でも初めから自信満々で、最後まであの調子なんだもの。剣の腕前も最初っから三銃士並だし。強くてしかも甘いマスクだから、女性の受けは良さそうだけどね。
三銃士の3人はそれぞれ個性的なキャラだったから、特に文句はない。でも3人とも知らん顔で、他の有名キャストと比べると完全に見劣りする。タイトルロールなのにこの扱いは、とっても不思議。
豪華なのは悪役陣。黒幕の枢機卿に、「イングロリアス・バスターズ」で世界の助演男優賞を総なめにしたクリストフ・ヴァルツ。フランス版峰不二子のミレディに、監督の奥さんのミラ・ジョヴォヴィッチ。慇懃無礼なバッキンガム公爵に、最近パッとしないオーランド・ブルーム。これだけそろえば、ネームバリューの低い三銃士にはかなりの強敵だろう。
・・・と思えないのが、本作の不思議なところだ。まずヴァルツだが、彼はあの怪演の記憶が強すぎて、この程度の悪さではどうにも物足りない。一番悪いヤツが最後に制裁を受けないのもぬるい。歴史がそうだから殺せないんだろうけどね。
オーリーの悪役初挑戦というのも本作の売りのひとつらしいが、油揚げをかっさらったり、嫌味を言ったりする程度で、ただのイヤなヤツレベルで終わっていた。アクション映画なのに全然激しいところがないのだ。でも、普通なら役不足と言い切るところだが、オーリーそのものが大した役者じゃないので、それほど違和感はなかった。彼ならこんなもんでしょ。
一番がんばっていたのは、やはりミラだ。あんな重そうな中世のコスプレで、飛んだり跳ねたり撃ったり刺したりと、見せ場を相当作っていた。まあ、実の奥さんだからね。監督も他のシーンより真剣に撮ったんでしょう。
続編作る気満々のラスト。最近こういうの多いね。間違いなくヒットすると皮算用したんだろうけど、アメリカでの公開第1週目はまさかの4位スタート。興収は1000万ドルにも届かなかった。フランスの状況はわからないけど、英語圏で作られた「ド派手三銃士」がバカ受けするとも思えない。これでも続編作れるのかな。難しいと思うけど。だったらああいうラストは、恥ずかしいだけだから止めた方がいい。カッコ悪いわ。
そのとおりと思ったら、ポチッ!
奥行き感はもちろんあったし、アクション映画なので迫力が増した場面もあった。でも3Dで観てよかったと思うほどでもなかったかな。300円増しに目くじら立てるつもりはないけど、これなら2Dでも十分だわ。
というかそれ以前に、2時間どうにも眠くて眠くて、全然のめりこめなかったのだ。原因は睡眠不足だけじゃない。先月から偏頭痛の予防薬を飲んでいるんだけど、副作用の眠気にちょうど襲われてしまったらしい。ちょっと眠いぐらいならよくあるが、全編にわたってうつらうつらは珍しい。
ストーリーを追えないほどじゃなかったので、話の筋はわかった。でも、見せ場のアクションシーンでもカクッといったりして、これじゃ映画を観たとは言えないわね。
ちゃんと観た人は面白かったのかもしれない。でももしかしたら、眠気のせいではなくて、本当にさほど面白くない映画なのかもしれない。後者の可能性もあるので、的外れであることを前提に書き進める。
まずもって副題である「王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」がうさんくさい。「王妃の首飾り」はいいが、「ダ・ヴィンチの飛行船」というのは完全に創作でしょ? 「三銃士」という古典の脚色にしては、ちょっと大胆すぎる。確かにCGで何でもできる時代だけど、とにかく派手に作れば観客は喜ぶと思うんなら、それは浅はかだ。飛行船同士の空中戦や、高い屋根の上での決闘なんか、リアリティなさすぎてハラハラもしなかった。眠いのは本当に薬のせいだったのか疑わしい。
主人公のダルタニアンにも肩入れしづらい。屈辱的なエピソードを盛り込んで、どん底からはい上がって成長したりしたなら、もっと共感もできよう。でも初めから自信満々で、最後まであの調子なんだもの。剣の腕前も最初っから三銃士並だし。強くてしかも甘いマスクだから、女性の受けは良さそうだけどね。
三銃士の3人はそれぞれ個性的なキャラだったから、特に文句はない。でも3人とも知らん顔で、他の有名キャストと比べると完全に見劣りする。タイトルロールなのにこの扱いは、とっても不思議。
豪華なのは悪役陣。黒幕の枢機卿に、「イングロリアス・バスターズ」で世界の助演男優賞を総なめにしたクリストフ・ヴァルツ。フランス版峰不二子のミレディに、監督の奥さんのミラ・ジョヴォヴィッチ。慇懃無礼なバッキンガム公爵に、最近パッとしないオーランド・ブルーム。これだけそろえば、ネームバリューの低い三銃士にはかなりの強敵だろう。
・・・と思えないのが、本作の不思議なところだ。まずヴァルツだが、彼はあの怪演の記憶が強すぎて、この程度の悪さではどうにも物足りない。一番悪いヤツが最後に制裁を受けないのもぬるい。歴史がそうだから殺せないんだろうけどね。
オーリーの悪役初挑戦というのも本作の売りのひとつらしいが、油揚げをかっさらったり、嫌味を言ったりする程度で、ただのイヤなヤツレベルで終わっていた。アクション映画なのに全然激しいところがないのだ。でも、普通なら役不足と言い切るところだが、オーリーそのものが大した役者じゃないので、それほど違和感はなかった。彼ならこんなもんでしょ。
一番がんばっていたのは、やはりミラだ。あんな重そうな中世のコスプレで、飛んだり跳ねたり撃ったり刺したりと、見せ場を相当作っていた。まあ、実の奥さんだからね。監督も他のシーンより真剣に撮ったんでしょう。
続編作る気満々のラスト。最近こういうの多いね。間違いなくヒットすると皮算用したんだろうけど、アメリカでの公開第1週目はまさかの4位スタート。興収は1000万ドルにも届かなかった。フランスの状況はわからないけど、英語圏で作られた「ド派手三銃士」がバカ受けするとも思えない。これでも続編作れるのかな。難しいと思うけど。だったらああいうラストは、恥ずかしいだけだから止めた方がいい。カッコ悪いわ。
そのとおりと思ったら、ポチッ!

Comment
[714] そのとおりと思ったので・・・。
ポチッ!して帰りますね~。
[715] >水樹さん
ポチッ!とありがとうございます。
辛めの書き方だったのですが、ご理解いただけてうれしいです。
これからも時々お寄りください。よろしくお願いします。
辛めの書き方だったのですが、ご理解いただけてうれしいです。
これからも時々お寄りください。よろしくお願いします。
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■映画『三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』
人気シリーズ「パイレーツ・オブ・カリビアン」で、2003年から2007年まで、クセモノおじさんヒーロー(ジャックね)に対抗する若き正統派ヒーローを演じてきたオーランド・ブルームが、続編出演を蹴って出演した新作映画『三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』。
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