カウボーイ&エイリアン

この映画、予告編を観たときから気になっていた。ウェスタンの世界に現れるUFOが、馬に乗ったガンマンたちを、圧倒的な攻撃力で襲う。このミスマッチに加えて、映画がおちゃらけじゃないことを証明するかのような、ダニエル・クレイグとハリソン・フォードの豪華競演。これで監督が「アイアンマン」のジョン・ファブローなら、期待するなという方が無理だ。
・・・期待しすぎましたかな。面白かったのは間違いないんだが、全編これ予告編どおりという感じで、期待を越えるものはなかった。まあ、こんなキテレツなアクションを見せてくれただけでもすごいことだけど。でも、できればもう少し笑いなどのプラスアルファが欲しかった。西部劇のカッコよさも大事だけど、結局は壮大なホラ話だからね。
クレイグ扮するジェイクは、イメージどおりのクールで腕っ節の強いお尋ね者だ。ヤツが主役なら、相手がエイリアンでも何とかしてくれそうな信頼感がある。でも最後にエイリアンシップを爆破したのは、オリヴィア・ワイルド演じるエラだったりして、よくよく考えるとちょっと微妙。ジェイクが強いのも、エイリアンの武器を偶然腕に装着してたからだし。あれ?実はあんまり大したことないのかも。
町の大ボス、ダラーハイドは、大御所ハリソンが担当。金にものを言わせたワルという設定なんだけど、彼が演じるとそうは見えないのが難点だ。ダラーハイドのやった悪事も、牛番の男を馬に引き回させたり、虎の威を借るバカ息子を助けようとしたり、インディアン相手に口汚くののしったり、それはまあかわいいもの。
逆に、エイリアンに拉致された息子を助けるために、自分の金を盗んだジェイクに自ら近寄っていったり、最後はいつものハリソン節でジェイクをスカウトしようとしたりする。これって実はミスキャストでしょ。ダラーハイドは、悪党専門にやってきた人の方が良かったはずだ。
そういえばここのところ、彼が出ている映画をあまり観ていない。本作も実は「インディ4」以来だ。出演作はあるものの、ついついスルーしてしまっていた。最近めっきり人気に陰りの出てきた感のあるハリソンだが、本作のように、今脂の乗っている役者と組んで、そのサポートをしながら存在感を発揮するのが合ってる気がする。これがこれからの彼の生きる道なんじゃないだろうか。
荒野にUFOとエイリアンを同居させたVFXは、期待通りの出来で大満足。獰猛で素早い動きのクリーチャーも、禍々しい感じがよかった。エンドクレジットでギレルモ・デル・トロに謝辞が贈られていたが、思えばあのエイリアンの造形、デル・トロっぽい感じがするなあ。気のせいだろうか。
163百万ドルの予算をかけた本作。でも最新の興行収入を見ると、国内がちょうど1億ドルで海外が67百万ドルと、やっとトントンというところだ。もっと儲かってるかと思った。製作にスピルバーグやロン・ハワードが名を連ねても、この結果。映画ってやっぱり博打なんだなあ。
<おまけ>
オフィシャルサイトをのぞいてみたら、文章がひどいことになっていてびっくりした。例えば、ダニエル・クレイグの紹介文から抜粋すると、
「『カウボーイ&エイリアン』は、クレイグにとって、オスカー候補となった『ミュンヘン』(05)と世界で最も愛されたコミック・ブックの1つの映画化でこれから公開されるスピルバーグ監督、ピーター・ジャクソン製作の『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』--彼はレッド・ラッカム役--に次いで、映画プロデューサーのスティーブン・スピルバーグと組んだ3回目の作品となった」
うわ、なんじゃこりゃ? 何を言いたいのかさっぱりわからん。もしかして人手が足りなくて、中学生に翻訳のバイトでもさせた? はたまた、以前話題になった自動翻訳ソフト?
サイトならタダだからまだいいが、パンフの中もこんな感じなのかな。金とって読ませるものじゃないわ。
そのとおりと思ったら、ポチッ!
・・・期待しすぎましたかな。面白かったのは間違いないんだが、全編これ予告編どおりという感じで、期待を越えるものはなかった。まあ、こんなキテレツなアクションを見せてくれただけでもすごいことだけど。でも、できればもう少し笑いなどのプラスアルファが欲しかった。西部劇のカッコよさも大事だけど、結局は壮大なホラ話だからね。
クレイグ扮するジェイクは、イメージどおりのクールで腕っ節の強いお尋ね者だ。ヤツが主役なら、相手がエイリアンでも何とかしてくれそうな信頼感がある。でも最後にエイリアンシップを爆破したのは、オリヴィア・ワイルド演じるエラだったりして、よくよく考えるとちょっと微妙。ジェイクが強いのも、エイリアンの武器を偶然腕に装着してたからだし。あれ?実はあんまり大したことないのかも。
町の大ボス、ダラーハイドは、大御所ハリソンが担当。金にものを言わせたワルという設定なんだけど、彼が演じるとそうは見えないのが難点だ。ダラーハイドのやった悪事も、牛番の男を馬に引き回させたり、虎の威を借るバカ息子を助けようとしたり、インディアン相手に口汚くののしったり、それはまあかわいいもの。
逆に、エイリアンに拉致された息子を助けるために、自分の金を盗んだジェイクに自ら近寄っていったり、最後はいつものハリソン節でジェイクをスカウトしようとしたりする。これって実はミスキャストでしょ。ダラーハイドは、悪党専門にやってきた人の方が良かったはずだ。
そういえばここのところ、彼が出ている映画をあまり観ていない。本作も実は「インディ4」以来だ。出演作はあるものの、ついついスルーしてしまっていた。最近めっきり人気に陰りの出てきた感のあるハリソンだが、本作のように、今脂の乗っている役者と組んで、そのサポートをしながら存在感を発揮するのが合ってる気がする。これがこれからの彼の生きる道なんじゃないだろうか。
荒野にUFOとエイリアンを同居させたVFXは、期待通りの出来で大満足。獰猛で素早い動きのクリーチャーも、禍々しい感じがよかった。エンドクレジットでギレルモ・デル・トロに謝辞が贈られていたが、思えばあのエイリアンの造形、デル・トロっぽい感じがするなあ。気のせいだろうか。
163百万ドルの予算をかけた本作。でも最新の興行収入を見ると、国内がちょうど1億ドルで海外が67百万ドルと、やっとトントンというところだ。もっと儲かってるかと思った。製作にスピルバーグやロン・ハワードが名を連ねても、この結果。映画ってやっぱり博打なんだなあ。
<おまけ>
オフィシャルサイトをのぞいてみたら、文章がひどいことになっていてびっくりした。例えば、ダニエル・クレイグの紹介文から抜粋すると、
「『カウボーイ&エイリアン』は、クレイグにとって、オスカー候補となった『ミュンヘン』(05)と世界で最も愛されたコミック・ブックの1つの映画化でこれから公開されるスピルバーグ監督、ピーター・ジャクソン製作の『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』--彼はレッド・ラッカム役--に次いで、映画プロデューサーのスティーブン・スピルバーグと組んだ3回目の作品となった」
うわ、なんじゃこりゃ? 何を言いたいのかさっぱりわからん。もしかして人手が足りなくて、中学生に翻訳のバイトでもさせた? はたまた、以前話題になった自動翻訳ソフト?
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